夕暮れのイルミネーション

思考を記録する、ありきたりなブログ。自分のための備忘録。文章力の低下がひどい

自分が年を重ねたことの、実感

私は合唱曲が好きだ。特に歌詞が好きだ。
まっすぐすぎて、少し恥ずかしくなるような歌詞も、きれいなハーモニーも、ピアノの音も。
例えば、「COSMOS」という有名な曲があるが、歌詞もメロディーもハモリの雰囲気も全部が好き。

どこの学校にもあるように、私の通っていた中学や高校でも合唱祭があった。秋に。
そして、中1の後半から中3の前半あたりの私の精神状態は最悪だった。
中1、中2の合唱祭はその時期にあったイベントで、当時の曲を聞くと、思い出して精神がつらいなぁ…ってなることがよくあった。
特にいじめを受けていたとかそういったことではないけれども。原因については割愛する。


最近、当時自分たちが歌った曲を聞いても穏やかな気持ちでいられるようになった。
むしろ、鑑賞の対象として癒されるほどになった。
一時期は、曲を聞くのは勿論、同級生が合唱祭のことを懐かしんでする話すら嫌だったのにね。
あの時期が、思い出したくない過去から、懐かしめる対象へと変わっていったことを実感して、自分が年を重ねたことを実感した。

 

(おまけ)

やはり合唱は良いな、と思うけれど、中学生が歌うような合唱曲をメインとしてやっている合唱団が周りにないのがすごく残念に思う。

ハーモニーの美しさというより、気恥ずかしくなるような歌詞が好きなので、ただの合唱にはあまり興味が無いかな…

 

きれいな恋愛に憧れる

(この記事を書いたたのは、6月の初旬です)

先日、この本を読みました。

 

ナラタージュ (角川文庫)

ナラタージュ (角川文庫)

 

晴れた日に、駅前の喫茶店で、澄んだアイスティーと共に読みました。それと同じくらいきれいな恋愛の話でした。

今年の秋に、松本潤有村架純で映画化されるそうです。

作中に出てくる、"借りたビデオテープは毎回巻き戻っていた~"や、"CDを借りる"という表現に、すごく時の流れを感じたけど、それも良さということで。でもそういうところ以外は、特に違和感は無かった。

あらすじとしては、主人公の女子大学生が、高校の時好きだった先生を忘れられず…みたいな王道恋愛小説、だと思う。

ただ甘酸っぱいだけの恋愛小説ではなく、途中でまぁ色々あるんだけど、それは割愛。

この小説、自分とは遠いところにあるようで、実は近いところにある気がする。

これだと意味が分からないけれども。小説に親近感を感じた、というか、身近にありそう、と思った。

これは今の私の年齢も関係あるのかなぁ。これは多くの登場人物が大学生で、あと高校生と高校の先生と。

 

描かれている恋愛がすごくきれいで、きたなかった。

あらすじや内容と絡めてじっくり書きたかったけど、また今度追記でもしようかな。

 

描写の美しい本が好きなんだけども、久しぶりに素敵な著者を見つけられて、最近は島本理生さんの本ばかり読んでる気もする。恋愛脳だ…

 

衝撃の結末。(映画 昼顔を観ました。ネタバレ注意)

タイトル通り、映画 昼顔を見ました。

「衝撃のラスト!」や、「驚きの結末!」なんて言葉はよく映画でも本でもキャッチコピーとして使われていますが、本当に衝撃の結末でした。昼顔は、恋愛映画とホラー映画、対極に思える二つが混じりあっています。

ネタバレというほどでもないのですが、先に映画を観た人の感想から

・不幸な結末

・衝撃のラスト

ということは把握して、映画館に行きました。

 

ここからネタバレ注意。

―――――――――キリトリ線―――――――――

 

あらすじなんかは「昼顔 あらすじ 」で検索するとかなりわかりやすいサイトさんがあるので省きます。

簡単に言うと、

・北野先生と不倫の末、夫とは離婚したのが紗和(上戸彩)

・高校教師で紗和の不倫相手が北野先生(斉藤工)

・北野先生の妻が乃里子。

ドラマの最終話では、紗和と北野先生の不倫が周りにバレ、紗和と夫は離婚、紗和と北野先生は2度と会ったり連絡を取らないように、という示談書を交わした。北野先生と乃里子は婚姻関係継続です。

映画では、示談書を交わした3年後に舞台が写る。

紗和は過去の自分を知る人がいないところへ、と海辺の街へ引っ越す。慎ましく暮らしていたが、ある日、子供向けの講演会で北野先生が紗和の住む街に来て…という内容。

 

途中、ふたりが楽しく一緒にいる場面があって、色々ありながらも北野先生は乃里子との籍を抜いて、紗和と入籍しようとします。このままハッピーエンドで終わるのかな?と思ったところ…

乃里子は北野先生に、自身が記入済みの離婚届を取りに来てほしいと頼みます(離婚届は元々北野先生が書いてくれと頼んでいた)

乃里子の家まで離婚届を取りに行き、せっかくだから駅まで送るという乃里子の申し出を受け入れて、乃里子の車に乗る北野先生。

紗和はこのとき、バイト先の人と共にお祭りに来ています。不倫の末逃げてきた、とバレたときにバイト仲間に邪険にされていた時とは違い、すごく幸せそうで穏やかな情景。

離婚届を持った北野先生を乗せて駅まで向かう最中、最初は穏やかに話していた乃里子さん、途中から北野先生が自分の元からいなくなるという事実を受け入れられず、だんだん正気ではなくなり、暴走運転をします。そして猛加速の末に車は自損事故を起こす。

北野先生は死亡、乃里子さんは大怪我。

お祭りの華やかで楽しい舞台から一変して、紗和は警察の元へ、遺体や遺品を見に行きます。

警察の、「北野先生の遺体は奥様(=乃里子)の実家へ」という説明などに、紗和は抵抗感を示します。奥様(=乃里子)とは離婚届をまさに出そうとしていたところ、同棲していたのは紗和ですから。

ここが、面白いというか乃里子さんの執念を感じるところで。

離婚届は事故時北野先生の手元にあった=まだ離婚届は提出していない

つまりこの時点では乃里子さんと北野先生の婚姻関係は継続中です。

何が何でも好きな相手を、殺してでも自分のものにする、そんな執念が感じられました…

北野先生の遺品のなかにあったレシートに、「マリッジリング」を紗和は見つけますが、指輪そのものは遺品のなかにありません。
それもそのはず、北野先生は事故の前に、指輪をいつも紗和といた自然公園の百葉箱の中に入れていたのですから。

 大怪我の末に退院した乃里子さんと紗和は偶然出会います(ここはご都合主義すぎるでしょ、って思った)

杖をつき、足をギブスで巻き、顔も怪我をした長い黒髪の乃里子が紗和に向かって「あなたのことを一生恨むから」という光景はまさにホラーでした。

舞台は電車の線路にうつります。紗和は死のうとしますが、やめます。映画中に、「実はこの時、お腹の中には赤ちゃんがいた(恐らく北野先生との子)」との記述がありましたが、実際になぜ自殺をやめたのか、ちょっとそれはよくわかりませんでした。

エピローグはなんかいい感じだなぁで終わります。

舞台は恐らく5年後ぐらいでしょうか。自然公園で遊ぶ子供たちが出てきます。

北野先生が入れ、出されることのなかった指輪を、北野先生似の男の子が百葉箱の中から見つけ、麦わら帽子をかぶった女の子にはめてあげます。

北野先生似の男の子=北野先生の子(紗和の子)で、麦わら帽子をかぶった女の子は、紗和の比喩だとは思うのですが、このあたりはよくわかりません。

完全なバッドエンドというより、一応希望ある感じでは終わっています。

こんなかんじでした。

途中から乃里子"さん"になっていることに気づきました。そのくらい迫力のある姿でした…

さすがに都合良すぎでしょ!ってなるシーンも多かったけど、映画だから仕方ない(笑)

映画を観に行くと、私は途中で飽きることも多いのですけども、ずっと飽きることなく観ることができました。

乃里子さんの執念を観てない人にも共感してほしいがために、長々と纏まりのないあらすじを書いてしまいました。

本当に迫力がすごい。

前半部分はもちろん、恋人同士の幸せな日常も沢山描かれているし、後半の離婚届のあたりからは本当に目が離せない。

 

そしてこの作品、恐らく蛍が大事な役目を果たすヤツです(こういうのなんて言うんだっけ、忘れた)

北野先生と紗和が再開してしまうのも、蛍についての講演会。

ふたりが自然公園で一緒にいる場面でも蛍が多数でてきます。

そして、事故の後、線路で自殺を試みる紗和の目には、踏切の信号の青色が蛍の光のようにうつったり…

私が思い出せるのはこれだけですが、恐らく他にも蛍がでてきます。ほたるいいね。ほたる。

 

本当に面白かったです。ぜひみんなに観てほしい。そして感想を語り合いたい( ˊ꒳ˋ ) ᐝ